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Nikon D500という名機
Nikonの名機 D500がディスコンになったという情報が入ってきました。
最近UPした野鳥撮影におすすめのカメラ8選にも入れているカメラでしたので
今回は、その記事の補足的な意味合いも込めてD500について書いてみようと思います。
私も長年愛用しているカメラです。
【2022年版】野鳥撮影始めたい方へおすすめのカメラ8選!
ちょっと待ってくださいよNikonさん!
世界的半導体不足、ミラーレス機への移行など、昨今の状況を見ていれば
いつかはそうなる、一眼レフの時代は確実に終わりに向かっている。
それは分かるんです。十分に分かっています。
しかし、ちょっと時期が早すぎる!
D500が無くなると、代わりになるようなカメラがありません。
ミラーレス時代の始まり
昨今の動画の需要拡大や、ミラーレスの高性能化、また、フランジバックの利点など
様々な状況から、一眼レフカメラは衰退し、ミラーレスカメラの時代が本格的にやってきました。
Canonも少し前に一眼レフの開発ストップを発表しましたよね。
いよいよ、一眼レフが終わるんだなって空気感が広がってきています。
実際に、家電量販店などに行くと、一眼レフの展示はしているものの(そのスペースも少ないが)
店頭在庫を抱えているお店は少なく、倉庫より配送ですってことも多くなっています。
つまり、もう本格的にミラーレスの時代が始まっているということです。
しかし、世の中の流れと、プロの現場でのリアルに大きな隔たりがあるように思います。
ミラーレスの強み
ではなぜ、こんなにミラーレスが勢いをつけているのでしょうか?
色々とミラーレスの強みというのはあると思うのですが、1番の強みはそのコンパクトさにあると思います。
これは、軽い!とかいう事ではなく
少ないスペースに多くの技術を集約することができるという事です。
つまり、同じぐらいの大きさのカメラを作ったとしたら、一眼レフよりミラーレスの方が高性能なものが作れるという事です。
結果的に、ミラーレスの高性能化や高解像度化の進化が、一眼レフを凌駕したという事だと思います。
いい事じゃない?
と、お思いの方も多いでしょう?
しかし、全ての面でミラーレスが一眼レフを上回っているかと言えばそうではないのです。
そこが、今プロの間で問題になっている事だと思います。
ミラーレスの弱点
まず、1つ目の問題はファインダー像の精度だと思います。
光学ファインダーで、被写体をリアルに見ていたカメラマンは
電子ビューファインダーの遅延や見え方に、未だ納得してない方も多いと思います。
一部、NikonZ9などの高額な機種では、その問題も小さくなっているとはいえ
一眼レフ(Fマウント)で揃えているプロカメラマンが、Zマウントにごっそり乗り換えるほどのインパクトはないように思います。
また、AF性能にも未だに不安があります。
ここが、今回D500が廃盤になる大きな問題点なのです。
一眼レフは、レフ板というミラーをボディ内に持っています。
更に、その副産物として、独立したAFセンサーを有しているのです。
この辺りは、詳しく書くと長文の記事になるので、割愛しますが
レフ板を使い、ファインダーに被写体像を反射させている他に、AFセンサーにも反射させており
そのおかげで、位相差AFという高性能A Fを可能にしているのです。
更に、D500の場合は、クロスセンサーAFという技術も使われており
特に動き物を撮る時のAF性能には抜群の性能を発揮しています。
NikonD500の価値
D500という機種はどういった特徴を持っているのか簡単に纏めると
- 高いAF性能
- APS-Cセンサーによる望遠性能
- 高速シャッタースピードとバッファ
- フラッグシップ機譲りの操作性
ざっと上げるとこの辺りが他のカメラと一線を介す特徴と言えます。
つまり、野鳥撮影のような極端に難しい動き物撮影に非常に向いている機種という事です。
また、位相差AFの特徴として、暗所でのAF性能の良さというのも特徴です。
ですので、D500は暗闇でのAF精度も非常に高い機種になっています。
この暗所でのAF性能は、プロの間でも度々話題になる事なのですが
ミラーレスが一眼レフに及ばない部分の一つでもあります。
Canonの誇るEOS R3やEOS R5に搭載されている、デュアルピクセルCMOS AF Ⅱを持ってしても
暗所での動き物AF性能では、未だに優位とはいかないのです。
業界ナンバーワンのAF性能を有するCanonのミラーレスでもそうなのです。
例えば、学校写真なんかを撮っているカメラマンは
修学旅行の時のキャンプファイヤー撮影なんかで、暗所・動き物という難しい場面を経験します。
そんな場面で、未だに不安を感じるミラーレスを使えない。
そういう場面はまだまだ存在するのです。
一眼レフを廃盤にするのはちょっと早い
このように、一眼レフの価値というのは、現状まだまだプロの現場では無視できないものがあります。
ミラーレス機でその代わりを安心して任せられる機種が現れない限り
一眼レフを廃盤にしていくのは少し早すぎるのではないでしょうか?
今のZシリーズのラインナップの中にD500に変わる機種があるでしょうか?
ありません。
Zマウントレンズも十分なラインナップがそろったとは言えません。
コロナの状況もあり、現在、加速度的にミラーレスへの移行が進んでいます。
色々な事情は分からなくもないのですが、ちょっと待ってほしい!
せめて、今ある一眼レフのラインナップと同じだけの機種を、ミラーレスで出してからにしてほしい!
それが私の本音です。
ではまた次回。