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ツグミ(鶫)は定番の冬鳥
模様がハッキリ!くっきり!
つぐみといえば、吉本ばななの小説を思い出してしまう私ですが、今日は本ではなく「野鳥」のツグミ。
さて、ツグミは、はっきりくっきりした模様の鳥です。
雌雄同色。(オスメスが同じ色柄)
そして、ベースは茶色、翼は茶褐色、そこに黒に近いグレーではっきりとした柄が入っています。
しかし、お腹は白い、とてもきれいな鳥ですよ。
ツグミは冬鳥
10月ころになると、つぐみはシベリアから日本に渡ってくる冬鳥です。
渡りは集団で行われますが、それ以外は個々で活動しています。
フリープランのツアーみたいなもんでしょうかね。
集団でバスで来るけど現地自由行動。
でも、帰りはまた一緒に帰る・・・っていうかんじです。
ちなみに、彼らは3月頃になると群れで北へ帰っていきます。
どこにいるの?
さて、ツグミを観察するためには山の中よりも開けた場所。
彼らは木々の上で活動するというよりも、開けた草地や農耕地(田畑)などで見ることができます。
わりといろいろな場所にいる鳥ですが、
つぐみを見たいと思えば、見上げるよりも地面を探したほうが、見つける確率が高いです。
最近は土のある都市公園などでも見かけます。
しかし、樹木の上よりも圧倒的に、地面で落ち葉の下をつっついている場面に遭遇することが多いですよ。
ということは食べているものはといえば・・・
ツグミの好きな食べ物
彼らは雑食ですが、主に、ミミズや小さいクモなどの昆虫が好きです。
(ネズミモチやハゼなどの実も食べます)
だから、地面で見ることが多いんですね。
両足をそろえて、地面の上をちょんちょんちょんと跳ぶように歩きます。
時々背伸びをして胸をはるような仕草がまたとてもかわいい!
この様子から、別名「鳥馬(ちょうま)」というそうですよ~。
鳴き声は?
つぐみは、実は冬場はそんなに鳴きません。
渡って来た秋頃はしばらくの間、くぐもったような声で「ジジッジジジッ」「ちぃちぃちぃ」という風に鳴くようですが(地鳴き)
冬になるとほとんど鳴かなくなるんです。
このことを昔の人は、「口をつぐむ」と考えたようで、名前の由来となったとかならないとか。
しかし、春先になるよく鳴きだします。
例えば、「きゅいっっ!」「くぃ~~~~!」というかんじに聞こえます。(さえずり)
ちなみに、夏場は日本に不在で、声が聞こえないことから『口をつぐんだ』
と思ったという説もあるみたいです。
ツグミは鳥目じゃない
夜も見えるツグミ
野鳥の多くは、夜に目が見えにくくなる「鳥目」です。
しかし、つぐみは夜も見える目をもっています。
これは、夜に目が見えると夜に飛ぶことができるために、渡りの際に敵に襲われる確率が減るための進化だと考えられています。
たべる・・・?
ツグミは、その昔・・・日本では、食料にされていた時代があったそうです。
猟が禁止されてからも、しばらくはカスミ網で密猟をして、こっそり鶫料理を食べさせる店もあったとか。
(カスミ網というのは、細い細い糸で編んだ網です。現在はカスミ網猟は禁止されています)
う~~ん・・・禁止されてもなお、こっそり食べたいなんて。
もしかしたら、つぐみちゃん、ものすごくおいしいのか??
・・・という疑問もわきますが、【獲っちゃいけません】よ。(鳥獣保護法)
【法律違反】となりますので、懲役1年以下100万円以下の罰金!が課せられるそうです!
ダメ、ぜったい。
というわけで、今日は冬によく見かけるあの鳥、ツグミについてでした。
胸をそらすような仕草をしながら、ちょこんちょこんと跳ね回る姿はとってもキュート。
比較的見つけやすい野鳥で、クチバシで地面を掘り返す仕草など観察するのも面白い鳥ですのでぜひ探しに出かけてみてくださいね!
今回使用した画材・機材
ステッドラー水彩ペン
ホルベイン色鉛筆
NIKON D500
Nikkor AF-S 200-500mm f/5.6E ED VR