今回の野鳥観察記は長野県の白馬村です。
白馬村といえば、1998年に冬季オリンピックの開催地として有名で
スキーやスノーボード、登山など、スポーツを楽しむレジャースポットとして有名です。
今回は、白馬村を中心に野鳥観察を行ってきました。
どんな野鳥がいたのか!ゆっくり楽しんでみてくださいね!
目次
白馬村
当日のコンディション
天候 | 曇り |
気温 | 2〜7℃ |
湿度 | 47% |
日にち | 3月28日 |
服装
東京ではすっかり春の陽気で、そろそろ衣替えも考えていかなきゃななんて考えていたのですが
白馬村はまだまだ冬の様相が抜けず、雪も大量に残っており、油断できない環境でした。
一応、冬季登山の服装は持っていっていたので、なんとかなりましたが
やはり、自然相手のバードウォッチングですから、服装は慎重に選びたいですよね!
- メリノウール肌着
- パタゴニアフリース
- パタゴニアシャツ
- モンベルサーマラップジャケット
- モンベルマウンテンパンツ
- keenトレッキングシューズ
このセットに、場合によってはハードシェルジャケットを羽織るという服装です。
どうです?結構本格的な防寒対策と思いませんか?
観察した野鳥
トビ
白馬村にはとにかくたくさんの猛禽類がいました!
ちょっと写真は撮れなかったのですが、イヌワシやハイタカなんかも確認できました。
その中でも、特にトビは沢山いましたね!
トビって、そんなに珍しくもない猛禽類ですが、とても表情豊かで、観察していて楽しい野鳥です。
写真の二匹は、何やら魚を捕まえて交互に仲良く食べていました。
獲物をシェアする様子は、野鳥では珍しい行動ではないでしょうか?
普段は、こんなふうに飛んでいる様子を見ることの多いトビですが
白馬村では、たくさんのトビの姿が確認でき、その為、いろいろな表情を確認することができました!
ノスリ
白馬村は、広大な農耕地が広がっているエリアです。
山にも囲まれていて、大きな湖なんかもあるので、ノスリの生活圏としては理想的な場所です。
ノスリって、大抵は大きな木の上や電柱なんかに留まっている様子をよく見かけますが
狩をするときは本当に上手に飛行する猛禽類です。
野を擦るように跳ぶからノスリ!名前の由来にもなっているほどです。
この時は、小さなネズミか何かを狩っていました。
狩った直後に、飛んでいってしまったので、食事シーンは観察できませんでした。
しかし、こうやって地上スレスレを飛行する様子が観察できたのは嬉しかったです!
ハヤブサ
ハヤブサは湖にいる鴨を狙って頻繁に湖の上を飛んでいました。
トビのように上空を飛び回って獲物を探すのではなく、木の上や茂みに身を潜めて
狙いが定まったら勢いよく飛び出すという狩の方法です。
しかし、その成功率はあまり高くない様子。
鴨も命がかかっていますから、ハヤブサが来たとなれば勢いよく飛んで逃げます。
私はいつも、その察知能力に驚かされます。
私がハヤブサを見つけるより早く、鴨たちは一斉に飛び立ち。
お!と思ったら、後からハヤブサがやってきて、残念そうに引き返していく。
まさに、剣の達人同士の斬り合いのように、素人が何も気づかない間に勝負が決まってしまっているのです。
コガモ
ハヤブサに狙われていたのは、コガモ・ヒドリガモ・マガモ・ハシビロガモ・オナガガモなどでした。
その中でも、今回ピックアップしたのが、この可愛いコガモちゃんです。
日頃は、のんびりしているように見えるコガモですが、命を狙われているのはると話は変わります。
勢いよく空に舞い上がり、あっという間に姿を隠してしまいました!
野鳥って、夫婦の絆が強いいこものだなとつくづく感じます。
特に、ツル目やカモ目の野鳥たちの夫婦の絆は強いと思います。
命のかかった切羽詰まった状況でも、夫婦仲良く一緒の方向へ迷わず逃げていきます。
ヒバリ
雪の残るまだまだ寒い白馬村でしたが、ヒバリが高らかに鳴いていました!
ヒバリの鳴き方は本当に面白くて、恋する時期には飛びながら甲高く囀ります。
そして、お相手が見つかると、地面の上でビュルビュルと鳴き始めるのです。
エリアによって恋の時期も少し違うのか?
ある場所では、飛びながら鳴いているヒバリを沢山見かけました。
しかし、場所を変えると、今度は飛んでいるヒバリは皆無で、地面で鳴いています。
恋の進み具合も、ちょっと場所を変えれば変わるのでしょうか?
ちなみに、飛びながらなくヒバリは、春の風物詩として馴染み深い光景だと思いますが
その複雑な鳴き声にはある法則があるってご存知でしたか?
上昇中は「チーチビチーチビ」
ホバリング時には「チュクチーチュクチー、ピチピチツゥイツィイ」
下降時には「リュリュリュピーピー」
と飛び方によって鳴き方を変えているのです。
面白いですよね!
白馬村では、只今絶賛ヒバリ祭り!
様々な鳴き方のヒバリの声を楽しむことができました。
ニュウナイスズメ
ニュウナイスズメも白馬村には沢山いましたよ!
ニュウナイスズメは、全国的にも人気の少ない山間部にいる野鳥なので、なかなか観察する機会はありません。
ですので、今回沢山観察できて嬉しい限りでした!!
この子は、本当にスズメそっくりで鳴き方まで似ています。
ですので、肉眼ではスズメと見間違えてスルーされることもしばしば。
しかし、双眼鏡などでよくみてみると、頬の黒斑がないのが特徴で、頭部の茶色も明るい栗色で美しいです。
白馬村でも人の多いエリアにはスズメが多く生息しています。
しかし、山間に移動するとスズメの姿は減っていき、ニュウナイスズメが多く生息していました。
スズメは雌雄同色なのですが、ニュウナイスズメはメスはまるで違う野鳥のような見た目です。
グレーがかったカラーリングで、とてもシックで可愛らしい女の子です。
現在、白馬村はスズメとニュウナイスズメの違いを観察するにはベストだと思います!
カケス
カケスは鳩ほどの大きさのカラスの仲間です。
山間部の林の中に生息していて、登山者なんかにはお馴染みの美しい野鳥です。
青い羽と、桃色の褪色がチャームポイントで、とっても鮮やかで見つけやすい野鳥ですね!
しかし、林の中に生息している野鳥ですので、鳴き声はすれど姿は見えず。
そんな思いをした人も多いのではないでしょうか?
そんなときは、白馬村のような寒冷地に行ってみてください!
山間部は非常に寒さが厳しいので、さすがのカケスくんも里山まで降りてきている事が多いのです。
山の上に行かないと見れない野鳥でも、こういった場所に行くと観察しやすくなります!
ゴジュウカラ
ゴジュウカラは、ちょっとお尻の汚い可愛い野鳥です(笑)
冬の時期にはせっせと餌を食べている様子が頻繁に確認できますが、この時期になってくると巣の手入れに忙しい様子。
キツツキの開けた穴をせっせとお掃除する様子が確認できました。
巣から一生懸命ゴミを運び出して、きれいに整えている様子でした。
ここで、今年も新しい命が芽生えるのかな?そう思うとこちらも応援したくなりましたね。
生き物の生態系は、本当に沢山の生き物の助け合いや命のつながりで成り立っています。
白馬村は、多くの自然環境が残っているので、この生態系の営みも豊かに絡んでいるのが見て取れます。
アカゲラや大アカゲラの姿も多数目撃できましたが、その子たちの開けた穴に今度はゴジュウカラが住む。
沢山の自然の中で、多くの野鳥が生きているからこそ見れる光景だと思います。
白馬村の自然に感謝です。
マヒワ
道を歩いていると頭上から何やら大群が大声で泣き喚き始めました!
そっと上を仰ぎ見てみると、そこにはマヒワの大群がいます!
とにかく双眼鏡を向けると、その視野の中には大量のマヒワの群れ!
どこを切り取ってもマヒワの群れ!
可愛いー!!とそこで小一時間ずっと観察していました(笑)
スズメなんかより小さな野鳥なので、肉眼で見るのは難しいのですが、鳴き声を頼りに双眼鏡を覗くと見つけられます。
大量にいることと、その見た目から、アトリやカワラヒワなんかと間違えそうになりますが
黄色い見た目と頭の黒い色が特徴です!
結果発表
さて、白馬村での野鳥観察記いかがだったでしょうか?
山間の、寒さ厳しい白馬村だからこそ観察できた野鳥もいましたし、自然の織りなす生態系の美しさも存分に体験できました。
今回はご紹介できなかった沢山の野鳥も観察できましたよ!
また、野鳥だけでなく、猿や鹿や狐などの野生動物も多く目撃しました。
哺乳類の野生動物をこんなに頻繁に目撃できるのも白馬村の魅力ではないでしょうか?
人間にとっては、まだまだ寒さも厳しいですし、行くことが大変なエリアではありますが
沢山の自然と野生動物たちが、わたしたちを出迎えてくれると考えるとワクワクします。
人間の住みやすい便利な都会もいいのですが、こういった野生動物の楽園も残していかなきゃいけません。
地球は人間だけのものではない!そう強く感じた今回の野鳥観察でした!
本当に自然を守ることは人間の使命だと思います!
ではまた次回