昨日は、野鳥撮影を始めるにあたって、どのようなポイントを押さえてカメラ選びをすれば良いか記事にして見ました。
野鳥撮影カメラはどう選ぶの?初心者向けに詳しく解説【2022年最新版】
しかし、その分カメラ紹介が雑になり過ぎてしまいましたので、今回は【野鳥撮影始めたい方へお勧めのカメラ8選!】と題しまして、前回の記事でご紹介したカメラをもう少し深掘りしてご紹介できたらと思っています。
なお、前回の記事の続きになりますので、前回の記事を読んで、この記事を読んでいただいた方がより理解していただけると思います!
目次
先ずはカメラメーカーを選んでみよう!
カメラメーカーは沢山あります!ざっと上げてもNikon・Canon・SONY・OLYMPUS・Panasonic・RICOH・FUJIFILM・ライカなど、もっと沢山のメーカーがあります。
今回の記事では、野鳥撮影によく使われるNikon・Canon・SONY・OLYMPUSに絞ってご紹介しますね!
『メーカーを選ぶ必要ってあるの?欲しいカメラを欲しい時に買えばいいんじゃない?』
そう言う風におっしゃる方もいるのですが、実はカメラメーカー選びってとても重要なのです!!
マウント
各カメラメーカーは、独自の【マウント】と言う規格を持っています。
カメラボディにレンズを着けるときの接合部の規格です。
ですので、NikonのレンズをCanonに!と自由に付け替えできないんです。
また、オートフォーカスや手ぶれ補正、絞りやシャッタースピードの制御など、カメラのあらゆる機能を
ボディとレンズは電子的に情報共有しながら行っています。
この事から、メーカーの違うレンズを取り付けると、カメラの性能が100%発揮できない!なんてことも起こっちゃいます。
カメラの方向性
昨日の記事でも色々書きましたが、カメラと言っても色々な種類や規格・特徴・得意不得意なんかがあります。
その全てを!と言うわけにはいかないんです。
そこで各社、ある意味独自の個性を発揮して、カメラ開発に従事しているのです。
このメーカーはどんな個性があるんだろう?
このカメラはどんな特技を持っているんだろう?
そう言うふうに考えてみると、自分に合ったカメラ選びができるようになります!
各カメラメーカーの特徴
では、野鳥撮影に絞って、代表的な4社の特徴を比較してみましょう!
Nikon
Nikonの特徴は、なんと言ってもレンズのバリエーションと完成度が高いということでしょう!
元々、Nikonはレンズメーカー(光学メーカー)としてスタートしていますし、プライドを持って信頼のできる製品を作っているという印象です。
最近では、nikkor Z 58mm F/0.98 S Noctと言うとんでもないレンズを出していたりします。
また、自然環境や厳しい環境(戦場や宇宙環境など)でも使用できる機器を開発してきていますので
堅牢性とより自然な色表現という特徴もあります。
野鳥撮影をしていると、砂埃舞う浜辺・大雪や大雨の山・水飛沫の凄い河辺など、様々な自然環境に入っていきます。
そんな時に、防塵防滴のカメラ機材は安心ですし、自然の美しい色味をそのまま再現してくれるNikonの写りはとても気に入っています。
Canon
Canonは現在カメラ業界シェア率No’1のキングメーカーです。
エントリー向け・ミドルユーザー向け・プロ向けと、幅広いラインナップを充実して展開している印象です。
Canonの特徴はなんと言っても美しい色味です!
元々プリントメーカーと言う事もあり、色の発色に拘ったメーカーと言えます。
Nikonは記録色・Canonは記憶色と言う例え話もあるのですが
絶景を見たときに、人間は実物よりもより美しく記憶してしまう、その記憶を写真に移すのがCanonだ!
そんな話ですが、要は色味が限界突破的に美しいのです。
特に、青とオレンジの美しさは際立っているように感じます。
美しい写真を撮りたい方には一番おすすめのメーカーです!
SONY
SONYは、現在ミラーレス市場ナンバーワンのメーカーです。
ミラーレス時代になってカメラはどう変わるのか?
私は、カメラという概念がもっともっと広く薄く深く拡大していくと思います。
その第一歩というべき変革は、動画性能の向上ではないでしょうか?
SONYは現在シネマカメラ・業務用映像カメラのナンバーワンの会社です。
NikonやCanonは、従来のフィルムカメラの延長で一眼レフカメラやミラーレスカメラを作っている印象ですが
SONYは、動画用カメラの延長で写真も撮れるカメラを作っている印象です。
私も、動画撮影時にはSONYを使っていますが、動画性能においては抜きに出ているという印象ですね。
OLYMPUS
公式サイトhttps://www.olympus.co.jp
OLYMPUSは、一時期のカメラ女子ブームを牽引したカメラブランドです。
OLYMPUS PENに代表される、小型で可愛く画質にも拘っているという
まさに女子ウケの良いカメラを多数ラインナップしています。
マイクロフォーサーズという小さなイメージセンサーをメインに開発している印象です。
※イメージセンサーのお話は昨日の記事をご参照ください。
その、小さなイメージセンサーの最大の特徴である、携帯性と望遠性能をフルに活かし
野鳥撮影にも特化したカメラを多数発表しています。
また、イメージセンサーが小さいということは、レンズも小型化できますので
小型で価格の抑えたレンズ群も特徴と言えます。
自分にはどのメーカーが合っているか?
先ずは、メーカー選びからしてみてはいかがでしょうか!!
各カメラメーカーおすすめの2機種(野鳥撮影目線)
さて!メーカーの特徴がわかったところで、各メーカーの豊富なラインナップの中から
野鳥撮影目線で、おすすめの機種を2つにまで絞ってご紹介したいと思います!
個人個人、色々なこだわりポイントなんかもあるでしょうし
2つに絞るとなると、ちょっと難しい部分もあるのですが
そこは頑張って2つに絞ってみました!
あの機種が入っていない!それお勧め?
と色々な意見もあるでしょうが、なぜその機種を選んだかも解説していきますので
ぜひ参考にしていただければなと思います!
では行ってみましょう!
Nikon D500
Nikon | D500 |
発売日 | 2016年4月28日 |
タイプ | 一眼レフ |
撮像素子 | APS-C |
ボディ内手ぶれ補正 | 無し |
連写性能 | 秒間10コマ |
オートフォーカス | 位相差AF 153点ポイント クロスセンサー 99点 |
Nikonの野鳥撮影といえばこのD500です!
APS-Cセンサーによりフルサイズよりも1.5倍の望遠性能を有し
当時のフラッグシップ機であるD5譲りの高い動体へのオートフォーカス性能
いつまでも連写のきく高いバッファと秒間10コマの高速連写
まさに、野鳥を撮るためにあるようなカメラです。
発売当時は高かったD500ですが、今では値段も手頃になっていますので
これから野鳥撮影を楽しみたい方が手にする機材として
長く頼もしい相棒になってくれるはずです。
この記事を書いた直後に、D500が生産中止に?という情報が入ってきました。
残念です(涙)涙の記事は下記から。
Nikon COOLPIX P950
Nikon | COOLPIX P950 |
発売日 | 2020年2月7日 |
タイプ | コンデジ |
撮像素子 | マイクロフォーサーズ |
ボディ内手ぶれ補正 | 5.5段分 |
連写性能 | 秒間7コマ |
オートフォーカス | コントラストAF |
このカメラも、野鳥撮影で使用されている方は多いです。
Nikonの望遠撮影に特化したコンパクトデジタルカメラP950
なんと言っても焦点距離2000mm相当まで光学ズームができます。
イメージセンサーの特徴を大いに利用した設計です。
連写性能も手ぶれ補正も申し分ないレベルです。
弱点は、最短撮影距離に制限があるので、意外と近くに出現した野鳥にピントが合わないという場面も見かけます。
しかし、寄れるというのは野鳥撮影において最大の正義です!
Canon EOS R6
Canon | EOS R6 |
発売日 | 2020年8月27日 |
タイプ | ミラーレス一眼 |
撮像素子 | フルサイズ |
ボディ内手ぶれ補正 | 有り |
連写性能 | 最高秒間20コマ |
オートフォーカス | デュアルピクセルCMOS AF |
今回ご紹介する機材の中で、この機種が一番悩みました。
なぜかというと、Canonには他にも素晴らしい動体撮影カメラや7D Mark IIなどの野鳥カメラがあるからです。
しかし、先日Canonは一眼レフ機の開発終了をアナウンスしましたし、今後のことを考えると
ミラーレス機をご紹介した方がいいかなと思い
この万能モンスターミラーレスをご紹介させていただくことにいたしました。
なぜEOS R5でないかというと、こと野鳥撮影に関していえば、また初心者の方にご紹介するというと、ちょっとオーバースペックかなと感じたからです。
Canonの高い技術を惜しみなく注ぎ込んだモンスターカメラのR5とR6の兄弟の弟分。
オートフォーカスの精度と速度・連写速度・手ぶれ補正・画質・レンズラインナップなど、どれをとっても高いレベルにいるカメラです。
本気で始めたい!そんな方におすすめのカメラです。
Canon PowerShot SX70 HS
Canon | PowerShot SX70 HS |
発売日 | 2018年12月20日 |
タイプ | コンデジ |
撮像素子 | マイクロフォーサーズ |
ボディ内手ぶれ補正 | 5段分 |
連写性能 | 最大秒間10コマ |
オートフォーカス | コントラストAF |
NikonのP950をご紹介しましたが、Canonにも同じような機種があります。
個人的に、野鳥撮影の現場で見かけることは少ないのですが、望遠撮影に特化したコンパクトデジタルカメラです。
Nikon P950に比べると連写性能が高いのが特徴。
また、サイズ感もコンパクトで、実際に見てみると、写真の色味も本当に美しいです。
Nikon P950同様、ライトに野鳥撮影を始めてい人におすすめのカメラです。
※後は、前述のメーカーの特徴で選んでみるといいかもです!
弱点は、飛んでる鳥や明暗さの激しい撮影に向いていないということ。
SONY a7Ⅳ
SONY | a7Ⅳ |
発売日 | 2021年12月17日 |
タイプ | ミラーレス一眼 |
撮像素子 | フルサイズ |
ボディ内手ぶれ補正 | 5.5段分 |
連写性能 | 秒間10コマ |
オートフォーカス | ハイブリットAF(位相差・コントラスト) 鳥瞳AF有り |
今まさに最新のミラーレスカメラ!
動画・写真と高い次元で表現できるこのカメラが、今後の基準になってくると思うとワクワクしてきます!
なんと言っても、鳥瞳AF搭載ってのが野鳥撮影に嬉しいポイント!
今まで、Nikon・Canon・SONYでは70万クラスのお高い機種にしか搭載されていなかった鳥瞳AFですが、標準クラスのカメラにも搭載される日がついにきました。
SONYは、動画性能が本当に凄いので、写真だけでなく動画もやりたいという方には本当におすすめのカメラです!
難点は、現在半導体不足の煽りお受け、予約してもなかなか手に入らないという現状です。
SONY a9Ⅱ
SONY | a9Ⅱ |
発売日 | 2019年11月1日 |
タイプ | ミラーレス一眼 |
撮像素子 | フルサイズ |
ボディ内手ぶれ補正 | 5.5段分 |
連写性能 | 最大秒間20コマ |
オートフォーカス | ハイブリッドAF(位相差・コントラスト) |
SONYの動きもの撮影といえばa9シリーズです!
私も一時期a9を使っていましたが、AF追従性能は本当に高いものがありました!
SONYのミラーレス全体に言えるのですが、AFの追従性能は本当に優秀で、一度捕まえると、なかなか離しません。
しかし、SONYの弱点は(野鳥撮影的に)超望遠レンズのラインナップが薄いということです。
TAMURONやSIGMAなどのサードパーティ製まで視野を広げれば、Eマウントレンズのラインナップも充実してきましたが
純正レンズで野鳥撮影ができるのは、SEL200600G・SEL400F28GM・SEL600F40GMぐらいでしょうか。
値段的には、初心者の方と考えるとSEL200600Gの一択になってしまいますし、ボディと合わせると高額になりすぎるデメリットがあります。
OLYMPUS OM-D E-M1X
OLYMPUS | OM-D E-M1X |
発売日 | 2019年2月22日 |
タイプ | ミラーレス一眼 |
撮像素子 | マイクロフォーサーズ |
ボデイ内手ぶれ補正 | 有り |
連写性能 | 秒間15コマ |
オートフォーカス | ハイスピードイメージャAF (像面位相差・コントラスト) 鳥認識有り |
野鳥撮影といえばこれ!と巷で言われている野鳥カメラ!
マイクロフォーサーズの望遠性能を遺憾なく発揮し、とにかく寄れる望遠マスターカメラです。
OLYMPUSはその辺り意識して開発しているようで、早い段階から他社に先駆け鳥認識AFを搭載していました。
この価格帯では珍しく、縦グリップ付きで、操作性・携帯性も申し分ないですし
防水防滴防塵に配慮された設計も好感度!
レンズ群が比較的安く買えるのも魅力です!
精密な描写を求める風景写真や、作品撮りなどのダイナミックレンジを求め撮影には向いていませんが
こと野鳥撮影に関していえば、他社の一歩先に行っている印象です。
OLYMPUS OM-D E-M1 Mark II
OLYMPUS | OM-D E-M1 MarkⅡ |
発売日 | 2020年2月28日 |
タイプ | ミラーレス一眼 |
撮像素子 | マイクロフォーサーズ |
ボデイ内手ぶれ補正 | 有り |
連写性能 | 秒間15コマ |
オートフォーカス | ハイスピードイメージャAF (像面位相差・コントラスト) |
超小型ボディにも関わらず、高性能が詰まったアウトドア向け一眼カメラです!
OLYMPUS独自の超手ぶれ補正を搭載し、三脚を持ち運ぶ手間も改善!
まさに、野鳥撮影にもってこいのカメラです!
更に高画素モデルですので、撮影後にクロップ(写真を後で切り抜く行為)に対しても画質を落とすことなく行えますので
野鳥を画面いっぱいにしたい!ってことも容易にできちゃいます。
とにかく野鳥撮影を高解像度で実現したい!
そんな方におすすめの一台です!
さて、いかがだったでしょうか?
2022年現在最新版の、野鳥撮影に特化したおすすめのカメラをご紹介してみました。
個人的にあの機種が入っていないな?とかこの機種は入れなくていいのでは?とか
さまざまな意見があるでしょうが、私も同じ気持ちです!笑
というのも、できるだけ初心者の方にカメラ選びを楽にしていただき、野鳥撮影へのハードルをできるだけ下げたいという思い出この記事を書いています。
ですので、Nikon Z9やCanon 1DX系などはご紹介できませんし色々考えた末にこのラインナップにさせていただきました。
野鳥観察の世界は、本当に奥が深く手軽に始められる趣味だと思います。
そんな野鳥観察をしていると、つい写真に残したくなるもの!
そんなあなたのカメラ選びに、ちょっとでもお手伝いができていれば光栄です!
ではまた次回!
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