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野鳥撮影で三脚って必要?そろそろ辞めませんか?

目次

三脚そろそろ辞めませんか?

今回の記事では、野鳥撮影において三脚が本当に必要なのかを考察しています。
この記事を読んで、三脚の必要性をもう一度見直していただければ嬉しいです。

こっちをみるジョウビタキ
三脚邪魔じゃない?

カメラマンと一言で言っても、色々なタイプのカメラマンがいます。
目的とする被写体も様々ですよね。
私のように野鳥を撮っているカメラマンもいれば、電車を撮ったり、街を撮ったり
本当に色々な場面でカメラマンの姿を見かけます。
最近では、スマホも立派なカメラですので、スマホで撮影を楽しんでいる人も多いでしょう。

そんな中、カメラマンのマナーの悪さが度々問題になることがあります。
YouTubeやTikTokで一時期流行った【撮り鉄の怒号】もそうですよね。
撮り鉄の方達が、カメラの前を横ぎる自転車や車に『どけー!!』って叫ぶアレです(笑)

そういった、カメラマンのマナーの悪さを見聞きすると、私はとても嫌な気分になってしまいます。
だって、一般の方からすると、カメラマンはみんな同じ。
一人がマナーを守れない(常識がない)と、多くのカメラマンが肩身の狭い思いをしなきゃいけないんです。
まだ一人なら救いもありますが、これが大勢となるともうカメラマン全体が疎まれてしまいます。


野鳥撮影の三脚問題

こと野鳥界にも、マナーの悪いカメラマンの話はあります。
それが、三脚問題です。

公園の野鳥スポットに、多くのカメラマンが押し寄せ
大きな三脚を広げてスペースを占領してしまいます。
それが何人もいるのですから、一般の方達はたまったもんじゃありません。
場合によっては、道を塞いでしまったり、観光の邪魔をしたり
三脚を広げるというのは、それだけ多くのスペースを占領してしまうのです。

そこで、わざわざ公園側も【三脚禁止】という警告を出すところもあります。

迷惑をかける人がいるから、禁止事項が増えてしまうのです。
三脚を使ったとしても、人が来たら速やかに畳むとか
できるだけ周りの迷惑にならないように配慮するとか
色々とうまくやっていれば、公園側も頭ごなしに三脚禁止!なんて言わなかったと思います。

Nikonのオフィシャルでもマナーの警告が出ています。https://www.nikon-image.com/enjoy/life/manners/bird/index.html

しかし、心優しい一般の方は『三脚って大切なんでしょ?多少はこちらも理解するわ』
と言ってくださる方もいるかもしれません。

しかしですよ!野鳥撮影において三脚って

ほとんど必要ない。

って言ったらどうします??

小綬鶏
三脚を使うと、こんな写真は撮れないよ!

三脚の役割

カメラを固定するためにあります。

※動画を撮るときの三脚の意味合いと、写真を撮る時の三脚の意味合いって少し違うのですが
今回の記事では野鳥撮影(写真)という側面からお話しします。

三脚は【手ぶれ】を抑えるために使用するのが一般的です。
手ぶれとは、カメラを手で持っている時の微妙なブレで、写真がぶれて写ってしまう現象のことです。

特に、望遠域のレンズを使っていると、手ぶれの影響は強まっていきます。
ですので、野鳥撮影の時に三脚を使う人が多いのです。

その他にも、滝を流して撮りたい時、夜景や星景写真を撮りたい時など
長秒露光で撮影したい時も使用します。
手で長時間ブレずにカメラを持っているというのは無理ですからね。
まあ、これも手ぶれを防ぐという用途の一部ですよね!

また、プロカメラマンの現場ですと
特に手ぶれも長秒露光もない時でも、画角を安定させるために使用するとこがあります。
というか、この使い方が圧倒的に多いです。
これは、ブレを防ぐ用途ではなく、安定した写真(構図とかライティングとか)を撮るために
カメラを三脚に固定し、被写体の位置や光も含め、全てを完璧にする為の作業です。

まあ三脚って、こんな風に使うものなのです。

モズの写真
その三脚必要?

野鳥という被写体

『じゃあ野鳥撮影には三脚いるじゃん!』そう思った方も多いかもしれません。
しかしそうじゃないんですよ!

先ほど、三脚は手ぶれを防ぐと書きました。
しかし、写真のブレはもう一つあって『被写体ぶれ』というものがあります。
被写体ぶれって何かというと【写真を撮られる瞬間に素早く動くとブレて写る】アレです!

いくらガチガチに三脚にカメラを固定しても
写真を撮る瞬間に被写体が素早く動けばブレてしまうのです。

野鳥ちゃん達はこれに該当する被写体なのです。
予想できない動きを素早く行いますし、中には常に小刻みに揺れている奴もいます。
飛んでいる鳥もいれば、走っている鳥もいる。
野鳥を撮るというのは、被写体ブレとの戦いなのです。

ルリビタキの写真
羽の動きが速くてブレている写真

この被写体ぶれにはシャッタースピードを上げて対応します。
1/2000以上のシャッタースピードを出せば、一般的な野鳥は止まって写るでしょう。

そして、1/2000以上のシャッタースピードを出せば、手ブレはほぼ無効化できます。
特に、最近のレンズには優秀な手ぶれ補正機能も備わっています。
手ブレも無効化でき、被写体ブレも回避できるのです。

もうお分かりですよね?三脚は

ほとんど意味がないのです。


野鳥撮影においての三脚のデメリット

さて、三脚のメリットがあまりないということがわかってきました。
では、野鳥撮影において三脚を使うデメリットについて考えてみましょう。

このデメリットがめちゃくちゃあるんですよ。

まず、野鳥撮影で使用するような超望遠レンズを支えるにはソレなりの三脚が必要です。
つまり、野鳥カメラマンの持っているい三脚は重いのです。
更に、雲台も耐荷重性の高いものを使用しなきゃいけないので、重くなってしまいます。

野鳥は山の中にいたり、公園でもどこに現れるかわからないんですよ?
あちこち歩き回って探すようなことも多いです。
そんな中、重い三脚を背負って歩くのって辛くないですか?

更に、野鳥は動くのも早いですから、カメラの前でジッとしてくれません。
そんな時に、三脚にカメラを固定していると、確実に野鳥の動きについていけません。

そんな時のために【ビデオ雲台】つかってるんだい!というカメラマンもいるでしょう。
ビデオ雲台とは、動画を撮影する時に使う、滑らかにブレを抑えカメラを動かせる雲台です。

しかし、ビデオ雲台でも可動域には限度がありますし、三脚が重くて邪魔なことには変わりありません。

手持ちが一番いいのです!

こういう理由から、三脚使っているカメラマンはずっと動かずに居座ることにもつながってきます。

ノスリの写真
野鳥は急に目の前に飛び出してくることも!

一脚という選択肢

しかし、どうしても暗い場面でシャッタースピードを落としたい!
そんな、手持ちじゃ厳しい場面もあるでしょう。
そんな時は、一脚を使うのがベストな選択肢だと思います。

一脚だと、畳んでリュックに入れて持ち運べますし、邪魔にはなりません。
それに、私の使ってるGitzoの一脚だと、耐荷重でも全く心配になることもありません。

GITZO カーボン一脚

しかし、滅多に使うようなこともありませんが。

三脚を使う人の中には、重いレンズを支えれないという人もいます。
しかし、この問題も一脚を使えば解決します。

いくら重いカメラとレンズのセットでも、一脚に固定すれば片手で楽に支えることができます。


三脚を使う場面

この様に、野鳥撮影において三脚ってほとんど意味がありませんしむしろ邪魔なんです。
しかし、確かに三脚を使った方がいいって場面もあるにはあります。

それは、本当に山奥に入っていって
人に出会ったこともないような野鳥(野生動物)を撮る場合です。
このような状況ですと、まず接近するとこが無理ですから、手持ちでは無理レベルの望遠レンズ(1200mmなど)を使う羽目になります。
また、何日も待つという場面にも直面しますので、手持ちでずっといるというのが辛くなるのです。

つまり、公園なんかでは使わなくていいんですよね!(笑)

トビの写真
こういった迫力は超望遠レンズでしか撮れない!

なんで三脚使ってるの?

ここまで読んでいただくと、初心者の方でも三脚の無意味さを
分かっていただけたのではないでしょうか?

ではなぜ?世の中の多くの野鳥カメラマンは三脚を使っているのでしょう?

それは、かっこいいから!

ごめんなさい。もうこれしか理由が思いつかないんです。
レンズや三脚にカモフラ柄のデコレーションをしててかっこいいですもん。
なんか、お金かかってます!って感じも出ますし。
ガチで野鳥撮影やってます!って雰囲気がぷんぷん出て来ます。

しかしですね、逆なんです。
三脚を使っている方が、いい写真が撮れないことを知っている人は知っているのです。

そろそろ三脚使うのやめてみませんか??

ではまた次回。

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