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人間の知らない鳥の目の世界!自然はもっと凄かった。

鳥の目と言えば、日本人の我々は【鳥目】という言葉を思い出します。
それは、暗い夜などに視力が効かないことを指す言葉です。
そのためか、鳥の目ってなんだか人間の目より劣っているような印象がある方も多いのではないでしょうか?

しかし、そんなことはありません!
むしろ逆なのです。

我々人間が見ていない、見えていない世界。
鳥の目を知ることで、自然の偉大さをもっと実感できると思います。

ではいってみましょう!

オオジュリンの写真
鳥の世界をのぞいてみてね!

目次

鳥目は嘘だった!

まずは、この話をしておきましょう!
鳥の目はあまり良くない!そう日本人が勘違いしている諸悪の根源です!(笑)

哺乳類の目

動物は長い年月をかけて進化をしてきました。
生き残るための生存競争を戦ってきたのです。

我々哺乳類は、中生代と呼ばれる恐竜の時代より少し前に誕生しました。
最初は、今のように大型の哺乳類や知能の高い哺乳類は存在せず、ごくごく小さな存在でした。

まだ、恐竜などの爬虫類や昆虫類などの方が強かった時代です。
哺乳類は、敵の少ない夜に行動をするしかありませんでした。

そんな中で、 哺乳類の目は明暗さを認知する能力が高まりました。
しかし、その反面、色を感知する能力を失ったと言われています。
また、視覚よりも、聴覚や嗅覚を発達させてきました。

そのため、今でも多くの哺乳類が夜行性ですし、犬など嗅覚や聴覚の鋭い種も存在ていますよね!

しかし、爬虫類や鳥類は、明暗さを認知する能力は高くないものの
色彩を感じる能力は、人間の想像を超えて高いのです。

鳥の目

トビの写真
夜でも見えているよ!

日本では【鳥目】という言葉があります。
これは、日本独特の考え方のようで、英語でBirds Eyeというような表現はありません。

どこからこの、鳥は夜になると目が見えなくなる。
そういった印象がついたのかは分からないのですが、鳥は夜でも目が見えています。

(一説によると、飼っている鶏などが夜間に野生動物に襲わせるということから
鳥は夜に弱いというイメージがついたとも言われています)

試しに、夜の公園などでカモやハトなどに近づいてみてください。
昼間と変わらないスタンスで逃げていくと思います(笑)

また、フクロウなどの夜行性の野鳥が、夜に目が効くというのはご存知かと思います。
しかし、多くのサギ類は昼間も夜も狩をします。

それに、多くの野鳥たちが渡りの時期には夜間飛行して越冬地や繁殖地に向かいます。
このことから、夜暗い場所では見えていないと考えることはできないのです。

鳥の目の驚く能力

フクロウの写真
鳥の目の驚くべき能力をご存知?

人間より見える色が多い

人間は、(Red)(Green)(Blue)の3色を認識しています。
この3色を認知できる光受容錐体細胞という細胞を持っており、その組み合わせでおよそ1000万色を見分けていると言われています。

TVやパソコンのディスプレイなども、このRGB色空間という考えが使われています。

それは何色?と思う方もいるかもしれません。
しかし、その色は人間の識別できない色ですので人間には透明に見える色です。

鳥は、赤、緑、青に加え、紫外線を感知できる光受容錐体細胞を持っています。

つまり、この4色の組み合わせで世界を見ていることになります。
これは、昆虫や爬虫類なども同じで、人間には想像すらできない色空間で生きているのです。

【猛禽類だけではない】

チョウゲンボウの写真
小型のネズミなどを狩るチョウゲンボウ

チョウゲンボウというハヤブサの仲間がいます。
チョウゲンボウの説明などをネットで調べてみると、狩をするために紫外線が見えているという記述が出てきます。

これは、動物の尿の中に含まれているリンが、紫外線を反射するので、獲物の尿を視認し狩をしているという特徴を説明したものです。
しかし、勘違いしてはいけないのが、ハヤブサ類やワシタカ類だけがこの能力を持っているわけではないのです。

後述しますが、鳥が紫外線を見れるというのは、何も尿を見るためだけではありません。
多くの野鳥たちが、その能力を持って力強く生きているのです。

複数のものを同時に見る

人間の目はある一点に注目すると、その他のモノがぼやけて見えるという特徴を持っています。

ミサゴの写真
二匹の野鳥が杭に止まっている

この写真のミサゴを見てみてください。
右のミサゴに視点をやると、左のカワウが見えなくなると思います。
何かいるというのは認知できますが、何がいるかぼやけて確認はできません。

逆に、左のカワウに視点をやると、たちまちミサゴが見えなくなってしまいます。
これが、人間の目の特徴です。

これは、目の中に中心窩(ちゅうしんか)と呼ばれる網膜にある窪みが作用しています。
普段は、ぼんやりと全体を見ている我々の目ですが、何か一点に集中したい時に
網膜内でも最も高精細の視知覚が得られる部分、つまり中心窩の部分でモノを見ようとするのです。

この中心窩の部分でものを見ると、最高の視力を発揮する代わりに、周辺の視力は低下してしまいます。

しかし、鳥の目にはこの中心窩が両目それぞれ2つあることが分かっています。
つまり、先ほどの写真の場合、ミサゴとカワウの両方をはっきりと視認できるということです。

飛びながら遠くの獲物を追ったり、ご飯を食べながら外敵の動きに注視したり。
そういう場面で役に立っていると言われています。

クリアな視界を維持し続ける

人間より見えている色が多い!同時に複数のものにピントが合う!
この2つだけでも我々人間からすると驚きなのですが、さらにもう一つ特筆すべき特徴を持っています。

モズの写真
クリアな視界って気持ちいい!

晴れた日などに日陰から急に明るい場所に出ると、視界に何やら変な影が見えることありませんか?
虫が飛んでいるようにも見えますし、埃が舞っているようにも見えます。

この現象は、網膜にある血管の影が見えて起こっています。
網膜剥離や眼内炎、飛蚊症といった特別な目の病気もありますが
健康な目でも急に思いもよらない方向から強い光を受けたりすると起こる現象です。

しかし、鳥の目にはこの問題を解決する機能が備わっています。
鳥の目には、すべての血管を留めておく網膜血管と呼ばれる特殊な構造を眼球に備えています。

この構造により、眼球内の血流の必要性を最小限に抑え、かつ必要な栄養素は供給するという
なんとも都合のいい機能があるのです。

なんかわからんがうらやましー!!

この機能のため、明暗さの激しい森の中や、高速で飛行中に日陰から日向に移動しても
常にクリアな視界を保つことができるというのです。

鳥たちの見ている世界

いかがでしょうか?鳥たちの目がいかに我々の目より優れているのか分かってきたと思います。

バンの写真
日陰から出てきたバン

しかし、驚くべきなのは、鳥の目だけではないのです!
私たち人間には想像もできない世界!

花の写真
美しい花

植物は花を咲かせ、蜜を蓄え、その美しい花びらや香りで昆虫や鳥たちを引き寄せます。
なぜなら、彼らが花粉を体に付けて運んでくれることで、受粉を助けてくれるからです。

しかし、昆虫や野鳥たちの目は、我々人間よりも多くの色を識別できます。
その事を植物は知っているのです。

人間の知らない世界

紫外線カメラで花を見てみると、花びらの中心に向かって黒くなっていくのがわかります。
そして、中心部分では真っ黒になります。
しかし、その中心部分にはポツポツ光って見える部分があるのです。

これはなぜかというと、鳥たちにより蜜のある場所に注目してもらえるようにとの工夫なのです。

ミツバチの視界
ミツバチとヒトの色覚比較  ©Dr.Schmitt, Weinheim Germany, uvir.eu

紫外線という色は、我々人間には見ることが出来ません。
紫外線を感知できる紫外線カメラなどの情報を頼りに、想像するしかないのです。

ですので、本当に鳥たちが見ている世界がどうなっているのかは分かりません。
しかし、自然界では、私たちが認知できない色で情報のやり取りが行われているというのは事実です。

私たちには真っ黒に見えるカラスも、紫外線カメラで見てみると複雑な模様が浮き上がってきます。
スズメなど、雌雄同色と言われている野鳥も、鳥から見ると全く違う見た目に見えていると言います。

この世界を見てみたい!!

そう思っている私ですが、もはや人間の想像すらもできない美しい自然の世界。
そんな世界を妄想しながら、自然の偉大さを噛み締めています!

この記事で鳥の目に興味を持った方は是非下記のリンクを見てみてください!
宇都宮大学 鳥類の視覚受容機構

ちょっと難しい論文ですが、この記事を読んでおくと、スッと入ってきやすいと思います。
鳥の目がいかにすごいか!この記事よりももっと詳しく書いてありますよ!

ではまた次回!

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