目次
ベニマシコの特徴とその生態
サルなの鳥なの?紅猿子
ベニマシコは、バードウォッチャーに人気の赤い小鳥です。
赤い小鳥なんて絵本のお話だけじゃないの?
どうせ南国の派手な鳥でしょ?
・・・とお思いですか?
しかしちゃんといるんです。
しかも、日本に!
漢字で書くと「紅猿子」。
猿???
いえ、鳥なんですってば。
なぜ猿の字をあてるのか。
それは、お猿のように赤いので紅猿子と呼ばれるようになったんだそう。
お顔も赤くて、お尻も赤くて、なるほどちょっと顔もお猿さんに似ています。
ただ、赤いのは例にもれず「オス」だけ。
女の子(メス)は、とっても地味です。
ただ、おっとりした顔つきでとってもかわいいので私は大好きです。
紅猿子は渡り鳥?
さて、この赤い鳥は、日本、中国、カザフスタン、朝鮮半島、ロシアに生息する野鳥です。
そして、日本では北海道や東北では、夏鳥。
彼らは、夏に北海道や東北で繁殖し、冬に本州以南へ渡ってきますよ。
東京でも場所によっては公園や、河川敷などで見られます。
大きさは?
ベニマシコの大きさは15cmほどですので、よく見かけるスズメちゃんと同じくらいの大きさ。
寒い時期はころころと太ってとてもかわいいです。
ベニマシコの特徴は?
まず、紅猿子の特徴は、なんといっても色。
オスは全身赤みがかっていて、特に顔の中心部分(目のあたりからクチバシにかけて)が濃い赤です。
さらに、お尻あたりも色が濃いですよ。
また、太くて短めのクチバシも特徴的。
背中は黒い斑点模様があり、翼には2本白いラインが入っています。
また、赤さは個体差があります。
冬場より夏場のほうが赤が濃いと言われていますし、若い個体より年をとった個体のほうが色が濃い傾向にあります。
メスはさっきも書きました通り、とっても地味。
個体差もほとんど見られません。
ベージュカラーのかわいい子です。
ベニマシコはどんな声?(鳴き声)
チュリチュリ チリチリ ピッチュ こんなかんじで短く鳴きます。
さえずりは、ヒッポ! ピッ ピッ!ピッポ!・・・というかんじで口笛を吹くような音です。
とっても可愛らしい声ですよ。
赤い鳥は何を食べてる?(餌)
ベニマシコは繁殖期には昆虫も食べます。
しかし、基本的には草の種を食べていますよ。
主にヨシやイネ科の植物、蓼科の植物の種を食べています。
特に、セイタカアワダチソウが好物らしいので、セイタカアワダチソウが生えているポイントにはやってくるかもしれませんね。
近年、セイタカアワダチソウは全国的に数を減らしているといいます。
ベニマシコの大好物が減ってるて考えるととても淋しいのですが・・・
しかし、セイタカアワダチソウを見つけたらチャンスかもしれませんね!
口いっぱいに植物の種をくわえて食べている様子は、胸がきゅんとしますよ。
ベニマシコの観察ポイント
猿顔のかわいい赤い小鳥が見たい!
さて、ベニマシコは野鳥観察者の中でも人気の鳥。
しかし、なかなか見つけにくいという話もききます。
どこに行ったら見られるのか?
どこをどう探したらいいのか?
よく似たオオマシコよりは、個体数も多く・・・冬場には割とあちこちで見られる鳥ですがなぜこんなにも見つけにくいと言われるのでしょう?
ベニマシコの生息地
彼らは、冬場の河川敷や農耕地、埋め立て地などに生息しています。
水場も近くにありヨシなどが生えている藪などがポイントです。
先ほど書きました通り、イネ科や蓼科の植物の種を食べていますので、その手の植物が茂った場所などを探してみるのがいいと思います。
女の子を探せ!
さて、紅猿子を探せ!と勇んで出かけると・・・
「赤い鳥はどこだ・・・幸せの赤い鳥は・・・」と、目を皿にして赤い鳥を探し求めがち。
しかし・・・探すべきは、地味だけど女の子!!
メスです。
派手なオスばかりを追っかけてはいけませぬ!
紅猿子ガールはおっとり系
先述のとおり、ベニマシコの女の子は、とっても地味です。
はっきり言って、ほんとに同じ種類???と思うくらい。笑
(でも何度も言いますが、本当にかわいいんですよ!!ベニマシコガール)
紅猿子はどちらかというと警戒心強めの鳥ですが・・・しかし、女の子はオットリ系。
オスは、気配を感じたらさっと身を隠してしまうのに対し・・・女の子はわりとのんびり食事を楽しんでいたりします。
なので、まずは女の子を探すのがいいと思います。
まず、ヨシなどの林で女の子を見つけたら、とにかくじっとじっと待ちます。
そして、大事なのは、追いかけない、近づかない。
もし、深追いしたりものすごく怖がらせてしまったりしたら、藪の奥深くに隠れてしまいます。
彼らは、数匹のグループで行動している場合が多く・・・必ずオスもまじっています。
じっと待って、オスが姿を現した際に観察してください。
深追いは禁物!
しかし、ベニマシコは警戒心が強いので、ちょっとでも「怖い」と感じたら藪の奥に隠れて出てこない・・・なんてことも多いです。
その場合は、場所を覚えて、潔くその場を立ち去りましょう。
そして少し時間をおいて、そっと戻ってみてください。
多くの場合、彼らはまたそこでおいしいごはんをほお張っています。
野鳥は同じ行動パターンをとるものが多いので、ひどく驚かしたりしない限りは時間がたてばまた同じ場所にやってきます。
たとえば、その日、現れなくても・・・また翌日の同じ時間などにやってくる場合も多いです。
深追いせず、気長に静かに観察のタイミングを計るといいと思いますよ。
深追いしてはいけない理由
野鳥撮影のマナー!絶対に守って!完全マニュアル – mililie
まとめ
というわけで、今日は赤い小鳥「ベニマシコ」について書きました。
ところで、童謡に赤い鳥というのがあります。
赤い鳥小鳥なぜなぜ赤い 赤い実を食べた
童謡 赤い鳥小鳥
成田為三が作曲をし北原白秋が作詞をしています。
しかし、観察したところ、紅猿子が赤い実をついばんでいるようには見えませんでした。笑
しかし白秋もこの詩を書くときに頭に、この愛らしいベニマシコの姿を浮かべていたのかもしれないなと思うと何か感慨深いですね。
冬枯の風景の中に、ぽっと紅色の花が咲いたようにも見えるベニマシコ。
幸せの青い鳥ならぬ、見たら幸せ感が半端ない赤い鳥を探しに、ぜひ出かけてみてください。
それでは、また次回!
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今回使用した画材・機材
ステッドラー水彩ペン
ホルベイン色鉛筆
NIKON D500
Nikkor AF-S 200-500mm f/5.6E ED VR