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ホシガラスの特徴と生態【イラストと画像】

登山にきたよ

目次

ホシガラスの特徴

スズメ目カラス科ホシガラス属

どんな鳥?カラスなの??

美しい水玉模様のホシガラス
美しい水玉模様のホシガラス

ホシガラスは、ハトくらいの大きさの小さ目なカラスの仲間。
体は暗い茶色味をおびていて、美しい白の水玉模様が特徴です。
また、この白い水玉模様のことを「ホシ」といって、名前の由来となっていますよ。
翼と尾は、私たちがよく知っているカラスの羽を思わせる美しい黒です。
ちなみに、尾の先が白いのが本当にキュート!

カァ~~って鳴くの?

カケスやカササギ、オナガなどの多くのカラスの仲間がそうであるように、ホシガラスの声もあまり美しいとは言えません。
ガーガーガーというような濁った声で鳴きますよ。

ホシガラスの生態

針葉樹の上で鳴くホシガラス
針葉樹の上で鳴くホシガラス

どこにいるの?

「水玉模様のカラス?そんなの見たことないよ!」と言われる方が多いかもしれません。
それもそのはず、ホシガラスが住んでいるのは標高の高い山の上なんです。

彼らは、亜高山帯と言われる場所に住んでいます。
亜高山帯は、標高で言うと約1500m~2500mの地帯のこと。
かなり高いところですね。
だから、普通に生活していて目にする野鳥ではありません。

私は、趣味で登山をしますが・・・それでも2000mクラスの山の上の方でしか出会えない野鳥です。

亜高山帯ってどんな世界?

先ほども言いましたが、標高1500m~2500mのあたりを亜高山帯といいます。
主にコメツガやシラビソなどの針葉樹林が生えています。

針葉樹
針葉樹

これを超えると森林限界といって、普通の植物は育たない高山地帯となります。

ホシガラスが見られるのは亜高山帯から高山帯にかけて

ホシガラスは何を食べているの?

彼らは、雑食です。
虫や木の実など何でも食べますよ。
また、どんぐりをくわえているのも見たことがあるので、どんぐりも好きみたい。

しかし、ホシガラスの一番の好物・・・それは・・・ハイマツの実

ハイマツというのは、亜高山帯上部から高山帯のはじまりあたりにかけて生える松です。
背が高くならず、地面を這うように伸びることから「這い松」と呼ばれています。

ホシガラスはこのハイマツの実が大好き!!
秋には、ハイマツの林で実を集めるホシガラスの姿が見られますよ。

また、登山をしていて、登山道の脇などでハイマツの破片が散らばっているのを見る事があります。
それは、多くの場合、ホシガラスがハイマツの球果からホジホジとクチバシで松の実をとりだした跡です。

ホシガラスの貯食

貯食って??

貯食というのは、動物がエサが豊富にある時期に隠しておく行為のことをいいます。

さて、このホシガラスも貯食を行う野鳥です。
標高の高い場所に住むホシガラスは、冬場には食べるものが極端に減るのでしょうか?
秋にはせっせと貯食をするホシガラスの姿が見られます。

この実を・・・冬のために貯食しよう!

埋めた場所は忘れないよ!

ホシガラスは秋のうちに、とにかくたくさんの実を地面などに埋めて隠しておきます。

「どうせ埋めても忘れちゃうやつでしょう?」なんて笑う人もいますが・・・
侮るなかれ、ホシガラスの記憶力はびっくりするほど正確です。

同じカラスの仲間であるカケスも、貯食をし、それを記憶する能力にたけていると言われていますが
ホシガラスはそのカケスよりもさらにすごい記憶力を持っていると言われています。
これは、ホシガラスがカケスより標高が高く積雪の多い場所に住んでいるためだと推測されます。
ホシガラスは積雪があっても、貯食した場所を正確に覚えており、冬場にそれらを掘り出して食べることができるんです。

ああ・・・物忘れ大王の私・・・ホシガラス様の記憶術が知りたい!!!ってお思いのあなたへ。
少しだけホシガラス式の記憶方法をお教えしましょう。

埋めた場所はちゃんと覚えるよ!

ホシガラス式記憶術

これは、ホシガラスの記憶についてのある実験です。

ホシガラスの記憶実験
ホシガラスの記憶実験

1羽のホシガラスちゃんホッシーに協力を仰ぎ、砂を敷き詰め岩を2つ置いた場所に餌を隠してもらいました。
Aはホッシーがおいしいおやつをもらって「後で食べよ~~♪」とルンルンで隠した場所。

おやつを隠したホッシーには一度退出願いまして・・・
その間に、ちょっと意地悪をしてひとつの岩を20cmほど右に移動させました。

そして、少し時間をおいて小腹がすいた同じホッシーに戻ってもらいました。
そして、「さっき埋めたのこの辺だよね~~~♪」と探した場所がBのポイント。

動かしていない岩の近くの餌は、もちろん見つけられました。
しかし、動かした岩の方は・・・ホッシーが探した場所も岩と同じで20cmずれてる!

つまり、この実験を見てお分かりのように・・・
ホシガラスは、岩など餌を埋めたポイントの近くにある物を目印にして、埋めた場所の記憶をしているのです。

な~~んだ!簡単じゃない!って思いますか~~?
いえいえ!この方法で何十か所も記憶しているこの小さな野鳥・・・すごいと思いますよね!

種子散布者としてのお仕事

さて、記憶力抜群のホシガラスさん。
埋めた種子たちは、冬場に掘り出して食べたり、翌年は子育てに使ったりするのですが
中には忘れちゃったり、食べきれなかった餌も出てきます。

そんな餌は無駄になっちゃうの??食べ物は無駄にしちゃいけないのよ!って・・・いえいえ、そんなことはありません。
ホシガラスの埋めたごはん(植物の種)は、春に発芽
つまり、彼らは知らず知らずに種子散布者としての役割を果たしているというわけ。

特に彼らが好きなのはハイマツの実だと言いましたが、ハイマツの種子を散布する役割のほとんど全てはホシガラスが担っているといわれるくらいです!
つまり、ハイマツにとっては、本当に大切な存在というわけ。

地球上に生きているものにはみんな役割がある
地球上に生きているものにはみんなそれぞれ役割があるんだよ

まとめ

山で待ってるよ~~
山で待ってるよ~

今日は、高山に住むカラスの仲間のホシガラスについて書きました。
普段はなかなか見ることはできない野鳥ですが、もし標高の高い山にお出かけする機会があったら
ぜひ探してみてください。
また、それが夏の終わりや秋なら、せっせせっせと地面に種を埋める彼らの姿を見る事ができますよ!

それではまた次回!


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【今回使用した機材・画材】

ステッドラー水彩ペン

ホルベイン色鉛筆

NIKON D500

Nikkor AF-S 200-500mm f/5.6E ED VR


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