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美しい囀り!キビタキの生態と特徴【イラストと画像】

目次

キビタキ

キビタキさんのさえずりが聞こえるよ
キビタキさんのさえずりが聞こえるよ

キビタキさんのいい声に誘われて森の中までやってきたコアラ。
彼らは冬場はどこにいるのかな?
何を食べてるの?
一緒に観察してみよう!

キビタキの特徴

スズメ目ヒタキ科 ノビタキ亜科
スズメ目ヒタキ科 ノビタキ亜科

美しいキビタキのオス

キビタキの写真
キビタキの雄

キビタキは、鮮やかな黄色の体毛艶やかな黒い羽根コントラストが美しい鳥です。
体長は約13.5㎝くらいでほぼスズメと同じくらいですね。

主に夏鳥として日本全国で繁殖しています。
だいたい4月頃から見られますよ。

オスは首からお腹にかけて、また背中(腰)と眉斑が鮮やかな黄色、そして、ぱきっとした黒い羽根に一部白斑があるのが特徴です。
また、特に首元は鮮やかなオレンジ色(半熟卵の黄身みたいな黄色)で新緑の中、ぱっと目を引きやすい鳥ですよ。

そっくりさん?

キビタキのメスの写真
キビタキのメス

しかし、メスは例にもれず地味。
ベージュやブラウン、オリーブグリーンなどシックなカラーリングで派手なオスの見た目とは全く違います。
お腹も黄色くなく、白~ベージュ。
そのため、初めて見る方はあまりのオスとの見た目のギャップにびっくりされるかもしれません。

また、オオルリのメスと見分けがつかない・・・という話もよくききます。
確かに、そっくりですが・・・実際のところ、体のフォルムや色味など比べると結構違いは大きいです。
しかし、オオルリとキビタキは生活環境が違うため、一緒に2種類のメスを比較するという機会は少ないです。
そのため、1匹でいるとちょっとどっちかな??わかりにくいな??ということになるのだと思います。

どっちがどっち?

キビタキのメスの背中の写真
キビタキのメスの背中

キビタキのメスとオオルリのメス。
そっくりだと言われる2種の違いは、その実そう大きなものではありません。
実際、そっくり。

しかし、印象として・・・
・キビタキの女の子のほうが、オオルリの女の子よりころんとしたシルエット(オオルリのほうはがシュッとしてる)
・キビタキの女の子のほうが、オオルリの女の子より背中にグリーンがかった色が入っている(オオルリのほうがブラウン味がつよい)

この2点で比べるのがいいかなと思います。
男子はあんなに派手で見分けやすいのに・・・女子のこの控え目感ったら、奥ゆかしさにもほどがあります。
しかし女の子はやっぱりなんだかおっとり系で、地味だけど可愛らしい子が多いですよね。

キビタキの生態

渡り鳥

キビタキの雄の写真
都市公園にいる若いキビタキ

キビタキは、東南アジアで冬越しをしたのち、4月頃日本に繁殖と子育てのためにやってくる夏鳥です。
北海道から沖縄まで、夏場はいたるところで見られます。
そして、10月頃・・・冬越しのために東南アジアへと旅立っていくのです。

夏の期間中は、全国の森林でその姿を見る事ができます。
また、渡りの途中は都市公園などにも休息で立ち寄ることがあるため、春先などは近所の公園で見る事もあるかもしれませんね。

何を食べているの?

虫を捕まえたキビタキ
虫を咥えています

キビタキの食性は雑食。
しかし、春夏の期間中は動物性のものを好んで食べています。

ヒタキ類は、飛びながら獲物を捕まえる「フライングキャッチ」が得意。
樹木の中ほどにとまって、飛ぶ虫を狙います。

キビタキは、落葉広葉樹林を好みます。
特にブナの木が大好きなので、春夏にブナ林などに行ってみるとたくさんのキビタキに出会えるかもしれません。

先ほど述べたように、キビタキは「フライングキャッチ」で獲物をとります。
なので、広葉樹林のある程度大きな木で、獲物が見渡せる下に空間が広くあいている木の半ばくらいの枝にとまっている事が多いですよ。
オスも、オオルリのように木のてっぺんや梢で囀るのではなく、木の半ばあたりで囀っていることが多いです。

美しい囀り

キビタキの囀り
木の上で鳴くキビタキ

姿の美しさは言うまでもないのですが、彼らの魅力はそれだけではありません。
彼らの魅力は、その美しい声

夏の高原でひと際涼やかに軽やかに響き渡るキビタキのさえずりに、思わず足を止めない人はいないはずです。

キビタキの鳴き声は、たいへんバリエーションにとんでいます。
まるで管楽器のピッコロのような高く軽やかな声を森中に響かせますよ。

ピップル ピッポロロ ピッポロロ
ピップル ピョロロン
チッチリリリリリ
ツクツクオオーシ

などなど、とってもバリエーションが豊か。
小さな体ですが、本当によく響く美しい声で、鳴くのをみていると力が入るのか、背中の黄色い体毛を膨らませまるでテニスボールのように丸くなっているのもいますよ。

キビタキの写真
丸々膨らんだキビタキ

縄張り意識が高い

カケスとキビタキの写真
カケスに襲いかかるキビタキのメス

春先に日本に到着したキビタキは、すぐに縄張りを形成し始めます。
縄張りをつくり、素敵なお嫁さんを探して、家を建て子育てをするためです。

とっても美しく可憐な声のキビタキですが、縄張り意識が強めの鳥で、この縄張り形成の時期はよくオス同士でバトルをしている姿を見かけます。

「ヒッ ヒッ ヒッ ヒッ!」という声で威嚇したり
まるでスズメバチの飛行の際に出す羽音のような「ぶ~~~ん ぶ~~~~~ん」という羽音を出して相手を追い払おうとします。
ひどいときは、地面近くでバタバタとバトルをやりあったりも・・・。

私は、先日の探鳥の際に、キビタキの巣に近づきすぎたカケスをキビタキ夫妻が大騒ぎで追い払う様子を見ました。
小さいながら、自分たちよりも随分と大きなカケスに果敢に何度も何度もアタックを繰り返していましたよ。
小さいけれと勇敢です!

キビタキの探し方

広葉樹林の林

落葉広葉樹林の写真
落葉広葉樹林の木道

先ほども述べましたように、彼らは落葉広葉樹の林を好みます。
落葉広葉樹というのは、冬になると葉が落ちる広葉樹のことです。

たとえば、ナラ、ブナ、ハンノキ、カバノキ、カツラ、カエデなのです。
その中で、特にキビタキが好むのはブナ。
ですので、ブナの林がある森などに出かけてみるのがいいですね。

渡りの時期、春や秋であれば公園でも渡りの途中の個体に出会えるかもしれません。

木の中ほどにいるよ!

こちらも先ほど述べましたが、彼らは、木の幹が大きめで背も高い広葉樹の半ばあたりの枝にいることが多いです。
あたりが見渡せる葉のあまり茂っていない横枝などにいることが多いですよ。

色で探そう

黒と黄色の目立つ鳥の写真
黄色と黒の目立つ鳥

キビタキは、胸も背中も鮮やかな黄色。
つまり、キビタキは結構視認性の高い鳥です。
そのため、まずは目をこらして黄色を探すのがいいと思います。

ソングポイントを見つけよ!

黄色が見つからなくても、その特徴的な美しい声識別のポイント。
森の中で、その声が聞こえてきたら耳を澄ませてみましょう。
彼らは、移動しながら鳴くので、あっちへこっちへと歩を進めることになりますが・・・
しかし、彼らにはお気に入りのソングポイントというのがあります。
「ここで鳴くのが好き!」というお気に入りの場所ですね。
だいたい数か所のソングポイントがあますので、もし囀っているのを見かけたらチェックしておきます。
もし、別の場所に飛んでいって姿が見えなくなっても、そこで待っていればまた現れる確率はとても高いです。

まとめ

夏の王様
夏鳥の王様!

さて、今日は夏のアイドル、キビタキについて書きました。
美しく愛らしい姿だけでなく、美しい囀りでも私たちを魅了してくれる彼ら。
春や秋の渡りのシーズンは、町の公園や近所の林でも姿を見られます。
ぜひ、その愛らしい姿を観察してみてくださいね。


今日のまとめイラスト

ではまた次回!

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【今回使用した機材・画材】

ステッドラー水彩ペン

ホルベイン色鉛筆

NIKON D500

Nikkor AF-S 200-500mm f/5.6E ED VR

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